生産技術者の業績向上に果たす役割

(1) 企業の戦略ピラミッド

 生産技術部門も企業組織の一部門である限り、企業戦略の傘下にいることになります。

戦略ピラミッドはビジョン⇒使命(ミッション)⇒価値(バリュー)の順に図に示すように描きます。
1. ビジョン:未来の事業に対する比類のない構想(unique picture)である。
2. 使 命:企業の製品、市場、技術能力を示し、意思決定者の価値や優先度を強調する。
3. 価値:価値とは強い信念を持って、経営姿勢や行動に影響する前提を強調するもの。
4.事業戦略 ゴール⇒目標⇒戦略⇒戦術

 戦略ピラミッドの頂点から三つの階層までは、会社組織としては統一したものですが、それ以下は戦略事業単位《strategic business unit》に展開します。戦略事業単位とは企業の長期的な戦略的経営計画の策定と各事業部門の戦略的調整を目的に設置される組織で、通常は各事業部制の上に敷かれ、生産、販売、財務の経営の基本機能を有します。

 (2) 環境調査 ENVIRONMENTAL SCAN(SWOT)

■外部環境(PESTEL)分析
 戦略計画に展開するキーステップは環境解析です。外部環境は産業の運営環境(政治的、経済的、社会的、技術的、環境的さらには法律的:PESTEL:Political Economical Social Technological Environmental Legal)が含まれます。

■強豪の分析
 そして産業構造(ポーターの5つの力量モデルのような)業界の競争影響を駆り立てます。それらは機会と脅威の下でリストされます。

(3) 重要成功要因 (コア・コンピタンスとSN分析)

 

 「コア・コンピタンスの確立」は企業が永遠に行き続けるための根幹にあたる要素です。コアコンピタンスとは

 

     顧客に対して、他社に真似のできない自社ならではの価値を提供する企業の中核

     的な力。企業力とは個別的なスキルや技術を指すのではなく、むしろそれを束ね

     たものである。特定個人の才能、スキルというレベルまで分解する

 

 

 

 コア技術は設計技術、生産技術、管理技術の3つからなります。「コア技術が使われている製品タイプは何か」をマトリックスで考えると商品力が評価できます。

 会社のコアを確立するには、現在、会社が持っているコア技術の確認から入るとよいでしょう。図の縦軸は市場・ニーズ(N)、横軸は技術・シーズ(S)のマトリックスを描いたSN分析表です。技術はレベルの高い順に、市場も売上高または利益の大きい順に、3,2,1ランクで評価します。市場を図のように最初から整理分類することが難しければ、製品別の売上高または利益の多い順に並べることから始めてもよいでしょう。

 そして、その製品が収益を上げている源泉である横軸の技術を確認します。つまり「売上高または利益の源泉は、いずれの技術から生まれているか」「顧客が求め価値があると認識している技術は何か」を確認するのです。技術には製品収益構造に組み込まれた製品技術、作り方の生産技術、品質・納期・コスト管理力などの管理技術があります。この作業を行うと、新たなコアの発見があったり、コアでないものをコアとして扱う誤りが発見されます。

 

(4) 戦略 STRATEGY ■SWOT分析

 

 企業の強み、弱み、機会、脅威をリストします。SWOTは代表的には四つの箱のマトリックスに記載されます。解析は企業の方向性、未来の選択に影響する要素を確認しあmす。そして最終的には経営組織、内部プロセス、戦略的イニシアティブを決定します。さらに、解析は経営組織、内部プロセス、戦略的イニシアティブを決定します。

 戦略計画の背景にある戦略は、組織の目標、ゴール、さらにミッションやビジョンを請け負う。戦略または戦略系の究極のゴールは望ましい未来の姿を達成することです。

 次の四つの可能な代替戦略の設定から、安定性を求めた長期計画を選択することもあります。製品、マーケット開発・拡大、水平垂直統合、転換または売却のような縮小、ジョイントベンチャーまたは戦略的提携などの提携戦略です。

(5) アウトプットに繋がる投資は

 

 生産性は「資源の有効利用の尺度」です。アウトプットには、製品、品質、納期、生産量、環境などがあります。アウトプットレベルを規定してからコストを攻め、負荷=能力の状態を作り出すことです。そして、インプットであるコストは生産要素である人、資材、情報、設備、およびエネルギーの総合した最適システムの設計によって達成されます。とくに、下記のようなアウトプット増につながる投資こそ重要なのです。

・工程設計・工程能力(精度・純度の高い製品を作る生産技術力)⇒製品別売上高・利益

・サプライチェーン(短納期・フレキシブル対応)⇒製品別売上高・利益

・設備投資・環境投資(コンプライアンスの確保)⇒売上高・利益